【華流】蘭陵王 感想
蘭陵王 【★★★★☆】
鮮やかな赤がすごく印象的な宣材画像が、
ずっと気になっていた作品だったのですが、
蜷川実花さんが手がけていらっしゃったそうな。
独特の世界観ですよね。美しいです。
ストーリーは、もうめっちゃ面白い!ってほどではなかったのですが、
最後まで飽きることなく見ることができたので、
面白かったのかな、と思います。
天女の設定などはちょっと「?」って感じだったのですが、
ファンタジックな要素を歴史劇に取り入れるのが中国ドラマかな?
と理解して楽しむことにしました。笑
あと、ラブロマンス的なものが好きな方であれば、
その要素はふんだんにあります。
北周の皇帝宇文邕(うぶん よう)と、
二人の英傑に一途に愛されるヒロイン。
この設定だけでも筆者はワクワクします。笑
何より筆者としては、
蘭陵王を題材とした作品は一度は観てみたかったので、
とりあえず完走できてよかったです。
中国ドラマにハマるようになって、
自分が中国の歴史についてほとんど知らない(覚えていないだけ?)
ことに驚かされます。学生時代何をやっていたんだか。笑
この「蘭陵王」という人物は実在した人物で、
様々な伝説が語り継がれている人であるそうな。
そして創作物の題材としても結構人気のようです。
(日本でも三島由紀夫が小説にしていたりするそうです)
私は今回見たドラマが初蘭陵王でしたが、
確かに、「美しい顔を隠すために仮面を被って戦に出る王、
しかも強い、わずか500騎で数万を破った」、
となるとかなり話題になりますよね。
今だとトップニュースになります。
蘭陵王が生きた時代というは、
隋によって中国が再統一される直前の南北朝時代末期。
北周の方が有利かな?くらいの時の話です。
(ちなみに隋は後に北周の将軍だった楊堅が幼い皇帝から禅譲されて建てた国です)
有能な武将でもあったので、人気がすごく高かった。
蘭陵王がいたからと言っても過言ではないそうな。
それをよく思わないのが北斉の第五代皇帝高緯(蘭陵王の従兄弟)。
や~この皇帝がダメダメな皇帝。
奸臣を重用して諫言してくれる臣下を粛清していくような奴。
蘭陵王は皇帝から向けられる悪意に気付いていて、
どうにか「自分は脅威ではないですよ」と愚か者のふりしてみたり
病気のふりしてみたりするのですが、
結局賜死されてしまうんですよね。
人気実力とも兼ね備えた英雄が、
皇帝の妬みによって死ななければならなかったという、
悲劇的な展開なんですね~。
そして北斉という国も悲劇的。
蘭陵王を失ったことで軍事力の低下を招いて結局国が弱体化してしまうという…。
筆者は歴史劇を観るのが大好きなのですが、
歴史劇を観る面白さって、
現実とフィクションの距離がちょうどよいというところだと思うんですよね。
いや、もちろん完全にフィクションではあるんですが、
あまりにも現実離れしてしまうと感情移入できないし、
現実的すぎると興味失せちゃうし、
この距離感って大事かなと思うのですが、
歴史劇はこの距離感がちょうどよくて好きです。
実在した人物をもとにした作品であることによって、
ちょっと現実と近くなってストーリーにのめりこみやすくなる感じがします。
なので歴史劇を観始めると、
検索しながら観てしまいます。
この人は実在したのか?実在したのならばこの先はどうなるのか?
え?死んじゃうの?じゃあドラマの結末ってどうなるんだろう??
と、先を想像しながら観るのも楽しいです。
ドラマ「蘭陵王」については、正直物語としてはこれ以上に好きな作品が
いくつもあるので、「絶対見た方がいい!」とは言い切れないのですが、
蘭陵王が生きた時代背景だったり、
直面する課題や有名な戦いなどが色々わかるので、
英雄・蘭陵王の作品を一度も見たことがない方で、
中国の有名な英雄について少しでも知りたい!という方には
お勧めかと思います。
筆者はこちらのサイトで観ました
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